脳科学からみた引き寄せ~中高年個人起業家は「デフォルト・モード・ネットワーク」を上手に使う!~

今回のテーマは、脳内にある「デフォルト・モード・ネットワーク」という、睡眠中やぼんやりしているときに活動を示す脳の神経回路についてお伝えします。

以前、関連ブログ<問活(といかつ)・「問題解決」には「理想の姿(=目標)を目指すこと」が含まれていることを「問い(自問自考)」で確認しよう!>でお伝えしましたように、私たちの脳は、「空白(疑問)を埋めようとする」特性を持っていて、この空白が生まれると、脳は「わからない(不安定な)状態」であることをイヤがり、無意識のうちに答えを探し始めるのでしたね。そして、潜在意識(無意識)が動き出すと、その「空白(問い)」を私たちの顕在意識(意識)が忘れてしまったとしても、潜在意識は「答え」を探し続けるのでした。

実は、この働きに深くかかわっているのが、「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」なのです。DMNは、特別あることに注意が払われるのではなく、睡眠中やぼんやりとしているときに脳が示す神経活動のパターンなのです。人は、1日のうちの多くの時間をDMNが占めているといわれています。

そうであるならば、私たち中高年個人起業家は、このDMNを上手に使った方がいいに決まっていますよね。今回はこのDMNを理解して、「引き寄せマインド」をさらに強力なものにしていきましょう!

「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」は情報の処理を行う機能

DMNは、さまざまな情報の処理を行う機能です。カンタンにいうと、脳の編集作業をしている、ということです。

近年の脳科学研究では、DMNの働きは「創造性」と関係していることがわかっています。DMNが活発になると創造力が高まり、いろいろなアイデアが浮かんできやすいのです。例えば、どんなに考えてもいいアイデアが浮かんでこないのに、フッとした瞬間にアイデアが降りてきたりすることがあります。それは、まさに「デフォルト・モード・ネットワーク」の働きのおかげなのですね。

また、「引き寄せ」では、自分の理想の未来を心地よくイメージすることが大切なのでした。でも、心地よくなりたい未来を描こうとするとき、そのイメージが湧かない場合があります。でも、イメージが湧かなくてもぼんやりとしている間に、DMNが答えを見つけようとして働いているのです。(す、すごい・・・)

以前お伝えした、「脳幹網様体賦活系(RAS機能)」とは、脳幹の中に備わっているもので、「固定化された思考パターン(または意識を向けていること)」 によって情報を処理する(フィルターをかける)役割を持っているものでした。併せて、知っておきたい脳の働きです。※RASの機能については、関連ブログ<自問自考式体験プレセミナー・スライド紹介②~中高年起業家が知っておきたい「脳幹網様体賦活系(RAS機能)の働き」について>をご参照ください。

DMNの働きのメリットとデメリット

DMNの働きのおかげで創造力が高まるとわかりました。しかし、いいことばかりではありません。DMNが活性化しすぎると、頭がぼんやりして注意力が散漫になる、といったデメリットもあります。例えば、休みの日などに1日中ボーっとしていると、脳が休まるどころか、逆に頭が重くなったという経験はありませんか。それは、DMNが活性化しすぎて、脳でエネルギーをどんどん消費しているから疲れるのです。

DMNが活性化している状態とそうでない状態には、それぞれメリットとデメリットがあります。なので、特性をよく理解したうえで、DMNの「オン」と「オフ」を切り替える必要があります。
1.DMNが「オン」状態のメリット・・・アイデアが浮かびやすい・リラックスできる・脳内の情報が整理される
2.DMNが「オン」状態のデメリット・・・注意が散漫になりがち・脳が疲れやすい・ネガティブ感情が優勢になりえる

DMNの働きを上手に使うためにすること

DMNの働きのメリット、デメリットを理解したうえで、実際にDMNを上手に使うためには何をするといいのかを紹介します。
実践される際には、DMNの「オン・オフ」を切り替えるような意識を持ちながら生活していくと、より実感として理解できるようになります。

DMNの働きのメリットを享受するには、下記2点について知っておいてください。
①.一息つくとき(休息のとき)にスマホを手にしない
これは、多くの方がやってしまっているのではないでしょうか。スマホの刺激は脳にとって強いもので、ぼんやり眺めているつもりでもDMNの活性化が阻害されてしまいます。せっかく意識的に休息を取っても、そのときに情報整理が行われないと、脳にとっては無意味なものとなってしまいます。
②.カフェイン摂取に留意する
「もうひとガンバリだ!」というとき、エナジードリンクやコーヒーなどの「カフェイン」摂取で、身体を奮起させたことはありませんか。しかし、カフェインを摂取したとしても、既に蓄積された脳疲労は解消されません。休息をしっかり取ることを最優先し、カフェインは適切な量(少量)を適切なタイミングで取るようにしましょう。

私自身について言えば、一息つくときには、「外の風景をボーっと見る」ということをよくします。このとき、動いているもの、例えば、雲や風揺られている樹木、行き交うクルマや人などをただ目で追う、といったことでリラックスしています。
また、カフェインの摂取については・・・。コーヒーをよく飲みます。ただ、薄いもの(アメリカン)を飲むように心がけて飲んでいますね。
これらときに意識しているのが、心も体もゆるめるということ。深呼吸も意識してするようにしています。

まとめ

いわゆる「引き寄せ」とは、「自分の意識を向けたものや感じていることが現実として引き寄せられてくること」です。それは、言い換えれば、自分自身に似ているものを引き寄せるということです。ことわざで言えば「類は友を呼ぶ」です。

これまでに「引き寄せ」の脳科学的背景における観点を2つ紹介しました。
1つ目は、「脳幹網様体賦活系(RAS機能)」。
関心のないものをフィルタリングして、関心のあるものだけを認識する機能です。なので、脳は意識を向けないと働かないということです。心に思い描いて、意識を向けることによって、動き始めるというものです。(これは、カラーバス効果とも呼ばれ、脳は意識したものを見るというものです)

2つ目は、今回の「デフォルト・モード・ネットワーク」。
脳の質問に答えようとする働きで、何か問いがあり脳に空白ができると、答えを探し始める機能です。なので、実現したいことを思い描いていると、それを達成するにはどうすればいいか、脳はひとりでに考え続けてくれる(=「引き寄せ」ようとする)のです。

※関連ブログ<量子力学からみた「引き寄せマインド」~人生は自分が観測した通りに現実化される~>をご参照ください。

売れる個性の専門家/幸せな個人起業家コンサルタント 松﨑豊

売れる個性の専門家/幸せな個人起業家コンサルタント 松﨑豊

「自分らしさ」を求めて50代半ばで脱サラして起業も、「こんなはずじゃなかったのに…」となる。そのときに、そのときから、「本当はどうしたいのだろう?」「何のため、誰のためなのだろう?」と、自分で出した問いに自分で考えて答えるということを何度も繰り返す。そして、ビジネスは自分のパーソナリティ(個性・経験)に結びつていないと続けられないものなのだと氣づく。そのようにして、自分に問いを立て自分で深く考えること(自問自考)で引き出した、自分の「個性と経験」を活かしていったところビジネスが回りだす。現在は、その経験を「個人講座」として体系化し、中高年個人起業家の「幸せな成功」に伴走している
パーソナリティビジネス成幸研究所 代表  松﨑行政書士事務所 代表

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