今回は、田坂広志氏の『すべては導かれているー逆境を越え、人生を拓く五つの覚悟ー』についてお伝えします。
著者は、人生のいかなる出来事に対しても、次のような「問い」を自らに投げかけよといいます。
「この出来事には大切な意味がある。それはどのような意味だろうか?」
そして、その問いかけこそが、人生を切り拓くための大切なルーティンなのだと、語りかけています。
すべては、我々に良き人生を送らせるための大いなる何かの導きである
田坂広志氏はいいます。
「われわれの人生は、有り難い順境だけでなく、様々な逆境も含め、すべては、大いなる何かに導かれている。幸運に見える出来事だけでなく、不運に見える出来事も含め、すべては、我々に良き人生を送らせるための大いなる何かの導きである」
田坂氏は、本書のタイトルである「すべては導かれている」、ということの意味についてそう語ります。
そうなですね。私たちが生きている世界には、この「大いなる何か」というものがある(いる)と、私も思っています。
この「大いなる何か」のことを「サムシング・グレート」と呼ぶ
村上和雄氏(分子生物学者、筑波大学名誉教授)は、この「大いなる何か」のことを「サムシング・グレート」と呼んでいました。そして、次のようにいっています。
「あなたの人生で起こる苦しいことも、悲しいことも、サムシング・グレートからの愛のメッセージと受け取れば、必ず乗りこえることができます。なぜなら、サムシング・グレートがいつも願っているのは、あなたの幸せなのですから」(※この言葉は関連ブログ『世界は1つの生命からはじまった~サムシング・グレートからの贈り物~幸せスイッチ・オンしたい中高年個人起業家へ』でも紹介しています)
私は個人的にはこの「大いなる何か」とは、「ゼロポイントフィールド」のことなのではないか、と思っています。
なぜなら、ゼロポイントフィールドの発見者といわれている、アルベルト・アインシュタインが次のようにいっているからです。
「一人ひとりに与えられた魂は、宇宙を動かしているのと同じ生きたスピリットによって動かされているのだ」
「五つの覚悟」を定めるなら、いかなる人生の逆境も越えていける
田坂氏は、この「すべては導かれている」という覚悟を心に定めるために、次の「五つの覚悟」を、順にしていくといいといっています。
第一の覚悟・・・自分の人生は、大いなる何かに導かれている
第二の覚悟・・・人生で起こること、すべて、深い意味がある
第三の覚悟・・・人生における問題、すべて、自分に原因がある
第四の覚悟・・・大いなる何かが自分を成長させようとしている
第五の覚悟・・・逆境を越える叡智は与えられる
この「五つの覚悟」を定めることができるならば、私たちは、必ずいかなる人生の逆境においても、それを越えていけるのだと。
そして、どのような厳しい逆境が与えられても、人生を拓いていけるのだと。
「自分を深く見つめること」が大切である
田坂氏はいいます。
「我々が直視すべきは、どれほど力を尽くしても、人生において“成功”は約束されていない、という冷厳な事実でしょう。されば、我々が人生において問われるのは、力を尽くしてなお、失敗したとき、どう処するか、ではないか。しかし、人生には、もうひとつの真実があります。人生において“成長”は約束されているのだ」
「力を尽くしてなお、失敗したとき、どう処するか」-。
そうですね。私たち中高年個人起業家にとっては、とても大切な問いになるものと思います。中高年個人起業家の廃業率の高さからも、その重要性にうなずけるものとも思います。
「人生において“成長”は約束されている」-。
そうですね。私たちは、いかなる逆境が与えられたとしても、その逆境を“糧(かて)”として成長することができます。そして、私たちがその逆境を成長するための“糧(かて)”なのだと意味づけることにより、「大いなる何か(サムシング・グレート)」はさらに動き出し、「成長」のみならず「成幸」も、プレゼントしてくれるのではないでしょうか?それは、おそらく、「偶然の一致」などといわれる現象が起こることです。
まとめ
私たちは、「自分の人生は自分自身で選択してきた結果であるのだ」と、受け止める覚悟ができたときにはじめて、「人生で起こることはすべて良きことのために起こるのだ」、という感覚が持てるようになるのです。
【田坂広志の言葉】
「あの逆境があったからこそ、人間として成長できた。あの逆境があったからこそ、輝いて生きることができた。あの逆境があったからこそ、人生の不思議を知ることができた。その逆境のすべてを含め、有り難い人生であった。素晴らしい人生であった。いつの日か、あなたが、そう語られることを、祈っています」
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