「内向型」の中高年起業家が増えている⁈
昨今、人生の後半にこそ、自分らしさを実現しようと、起業する中高年が増えていますね。
その中でも、私の肌感覚では、特に「内向型」の中高年の人たちが、それまで息苦しかった組織やコミュニティ、環境などに見切りをつけ、自分のパーソナリティ(個性や経験)を活かそうとして、起業に踏み出しているように感じています。
実際に、 日本政策金融公庫による「起業と起業意識に関する調査」においては、「意識せざる起業家※」という概念が用いられ、副業やフリーランスの増加など、起業家の働き方が多様化している現状をしっかり捉えようと、配慮されています。
そして、その起業家は、主にインターネットなどを通じて、小規模な事業を行っているケースが多く見られるとのことです。
※「意識せざる起業家」とは、自身が事業経営者であるという認識がないものの、実際に事業収入を得て、自ら事業を始めている人々を言います。
この層は、従来の起業支援や統計では見落とされがちですが、実際には経済活動に参加しており、新しい働き方や価値観を象徴する存在です。
特に、内向型の人や中高年層が、静かに自分のペースで事業を始めるケースも多いと見られ、私の感覚と一致していると思っています。
また、中小企業庁による調査結果、「2023年版中小企業白書」では、起業の動機として、「自分の能力や経験を活かしたい」や「自由な働き方をしたい」、といった理由が増加しており、これは、内向型の人が自分のペースで働きたい、という欲求とも一致しています。
しかしながら、「内向型」であるがゆえに、起業やビジネスを始めるにあたって、次のような悩みを持つ人が多いのも事実です。
「自分は、どのような仕事(ビジネス)が向いているのだろう?」
「起業したものの、本当にこの仕事(ビジネス)でいいのだろうか?」
ちなみに、私自身は、現在、「内向型の中高年起業家専門コンサルタント」として、内向型の中高年起業家をサポートしていますし、また、会社員時代には、管理部門の管理職として、採用面接官や安全衛生委員などの経験もあって、人の内面と向き合うといったことに、時間と労力をかけてきました。
なので、今回は、そのような私の観点から、また、私がこれまでに受講した講座やセミナー、読んだ書籍などから学んだ一般論的なものも含めながら、私の考える、内向型に向いている仕事(ビジネス)について、お伝えしていきます。
(※なお、当ブログ記事はnoteにも掲載しております)
外交セールスやクレーム対応などの職種は厳しい
私自身が、典型的な内向型だから分かるのですが、内向型の中高年って、周りの人に対して、先回りして氣を遣います。
もう、無意識のうちに、そうしてしまいます。💦💦
でも、その一方で、周りの人がそういった内向型の特徴を分かっているか、また、理解できるかっていうと、その多くは、まず分からないし、理解できないでしょう。
なので、よく、内向型でない人たちは、私たち内向型の心に、(意識せずとも)土足のままで入り込んでくることがあるのです。
また、相手のことをあまり考えることもなく、自分の感情のままに、次から次へと、言葉(暴言)をぶつけてくる人もいます。
内向型でない人たちにとって、そのようなことは、なんでもない、「普通のこと」なのかもしれません。
しかし、内向型からすれば、激しい攻撃を受けているのと、同じような感覚に陥ってしまうのですね。
なので、内向型は、そういう現象が起きやすい組織、職場、コミュニティなど、また、外交セールス職やクレーム対応職などは、向いていないと思います。
中高年は自己の棚卸(自己分析→自己理解)をする
では、逆に、内向型の人が向いてる仕事(ビジネス)とは、どのようなものでしょうか。
起業(ビジネススタート)の前後の人に、私がよくお伝えしているのは、「理想の未来」から逆算して、「いま」を具体的にイメージしてほしい、ということです。
よく、「ありたい姿」をはっきりさせないまま、見切り発車してしまう人がいますが、自分がどこへ向かう途中の「いまここ」なのか、それが分からなくては、この先往々にして、迷い道へ入ってしまいます。
そして、よくお伝えしていることが、もうひとつあります。
それは、自分でビジネスをやっていこうと思った時に、しっかり自分自身を「棚卸」してほしい、ということです。
何を棚卸してほしいかというと、それは、自分の「パーソナリティ(個性と経験)」です。
ここでいう、個性とは「才能(先天的なもの)」のことであり、経験とは「能力(後天的なもの)」のこと、と言い換えることができます。
また、これらのことをまとめて、「強み」ともいったりします。
そもそも、仕事(ビジネス)というのは、周りの人に仕える事です。
つまり、他の人から求められることに、対処してあげることなのです。
そして、対処してあげられるのは、自分の「強み」、言い換えると「パーソナリティ(個性と経験)」に依るものなのです。
だからこそ、内向型の私たち中高年が、まず、自問自考しなければならないのは、次のことです。
・「自分は、どんな個性を持って生まれてきたのだろう?」
・「自分は、どんな経験して、何を身に付けたのだろう?」
内向型の中高年は「パーソナリティ(個性と経験)」活かす
では、なぜ、仕事(ビジネス)に、パーソナリティ(個性と経験)を活かすことが大事なのか、言い換えると、なぜ、仕事(ビジネス)は、パーソナリティに紐づいていることが大事なのでしょうか。
それは、中高年の仕事(ビジネス)は、「素の自分」、「自然体の自分」で取り組んでいくことが重要だからです。
えっ⁈そうなの⁈、と思ったあなた!
だって、そもそも、「自分らしく」仕事したいのでしょ⁈
だったら、「自分らしく」って、「素の自分」のことですよね。
「自然体の自分」でやっていけることですよね。
詰まるところ、私たち中高年は、若い人のように、何かにガムシャラに突き進んでいく、ということが難しくなってきているのです。
また、流行りのものや他人の真似をしても、「好き」でないことを頑張っても、自分の内面から湧き出てくる「自己表現欲求」には、もはや、抗えないのです。
なので、もし、内面の声に抗ったことをしていれば、いずれ、「こんなはずじゃなかったのに…」となります。
心理学者カール・ユングの言葉に、次のものがあります。
「あなたが内面で向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる」
内向型の人が向いてる仕事(ビジネス)とは?
では、内向型の人の個性って、どのようなものでしょうか。
途中にも書きましたが、内向型の中高年って、人に対して、とても氣遣いをしますよね。
無意識のうちに・・・。
そして、この氣質って、細かいことに配慮できるし、そもそも、氣が優しいということなのです。
これらのことをまとめて言うなら、「ホスピタリティが備わっている」ということです。
私たち内向型は、「目配り・心配り・氣配り」ができ、「思いやり」や「共感」をもって、人を心地よくさせるための行動や態度が取れるのですね。
なので、内向型の人が向いている仕事(ビジネス)は、次のようなものが考えられます。
まずは、カウンセラーやセラピスト、コーチやコンサルタントなどアドバイス系、寄り添い系の仕事(ビジネス)です。
これらは、私自身が、これから起業する内向型の人におススメしているビジネスですし、また、既に起業している人に向けても、これらの要素を取り入れることをおススメしています。
また、内省力や熟考力を活かせる、ライターや脚本家、デザイナーやクリエイターであったり、細かさや誠実さを活かせる、事務代行や業務サポートなどの職種も向いています。
さらに、思いやりが活かせるという面では、動物や植物など、自然と関わる仕事などもいいですね。
私も、動物園の飼育員をやってみたい、と思っていたことがあります。
いまは、自宅で保護ネコ一匹を世話しています。
他にも、まだまだ、向いている職種はあると思います。
ちなみに、医療や福祉関連の従事者、接客業なども、とても向いていると思いますが、これらの業種は、特に職場(組織)からの影響を受けやすいので、内向性が周りから理解されなかったりすると、心が折れてしまうことも…。
内向型の人は「問いを立てる力」に長けている
内向型の中高年の人たちは、自分のパーソナリティを活かして、カウンセラーやセラピスト、コーチやコンサルタントなどのサポート系の仕事(ビジネス)に、ぜひ、チャレンジしていただきたいと思います。
内向型の人って、人の氣持ちが分かったり、細かいところに配慮できるので、いろいろなことを察知する能力が高いと思っています。
そして、そうしたことって、実は、自分の中で、いろいろな「問い」を立てながら、対応しているということでもあります。
例えば、対面の場面などでは、次のように、無意識のうちに自問自考しているのです。
「この人の今日の氣分はどんなかな?」
「いまはこんな氣持ちになっているのかな?」
「なら、こうしたほうがいいかな?ああしたほうがいいかな?」
つまり、内向型の人は、「問いを立てる力」、その素養を既に充分持ち合わせているのです。
だからこそ、人に寄り添う、カウンセラーやセラピスト、コーチやコンサルタントなどが向いているのですね。
私自身、主宰している講座やセッション、個人ミーティングなど、すべてにおいて、「しつもんの形式」を取り入れています。
(私はそれを「自問自考式」と呼んでいます)
「しつもんのパターン」をいくつか用意しておくことで、話す内容に困ることはありませんし、「しつもん」によって、相手が自分で考え、自分の言葉で語り、自分の声を聴くことになるので、「オートクライン効果」によって、とても満足度の高いセッションにすることができます。
なので、内向型の中高年起業家の人には、ぜひ、私の「自問自考式」をパクッていただきたいな、と思っています。
主宰している、当プログラムは、内向的な人に向いています
現在、主宰している当講座プログラム、『売れる「個性と経験」で幸せ起業プログラム』は、内向タイプの人に向いてます。
理由としては、次のようなことがあげられます。
・1to1の個人講座である(←集合形式、集団行動が苦手の人でも大丈夫)
・最大1000日伴走します(←マイペースでゆっくりタイプでも大丈夫)
・あなたの「個性と経験」を大切にします(←「共感」「好き」を大切にした講座です)
・内向であるがゆえ、「うまくいかなかったストーリー」を大切にします(←当塾のコンセプト「中高年版ヒーローズジャーニー」です)
・講師(松崎)が内向タイプである(←同じタイプなので分かり合えます)
氣になったら、コチラの紹介ページをのぞいてみてください。